生誕100年 豊福知徳展

  • 豊福 知徳
2025/04/19 2025/05/06

みぞえ画廊東京店

「 横たわる構成Ⅲ’93 」 1973年, 木彫, 42 x 66 x 248cm

ギャラリートーク「在りし日のマエストロ」
4月19日(土)15:00~

語り手:瀧本光圀氏
彫刻家、1977年よりイタリアで豊福知徳に師事。

6年前に逝去された豊福知徳氏は、今年この世に生を受けて100年を迎えます。上京し国文学を学ぶ最中、一度は死を覚悟し特攻隊に志願した氏は、終戦を迎え郷里に戻りノミを手にします。やがて頭角を現し、1960年のヴェネツィア・ビエンナーレ出品を機にイタリア・ミラノに渡り、40年に及び世界で活躍されました。帰国して静かに暮らす氏と出会った私は、この偉大な芸術家とその作品の虜になり、その偉業を顕彰し続ける事を心に誓います。
流れる様な品格漂うフォルム。両面から力強く、リズミカルに穿たれた楕円形の穴を、光が交錯し、風が通り抜ける。一彫一彫ノミに込められた、並々ならぬ祖国への想いと日本人としての誇り。アトリエに遺された作品に加え、近年新たに収集したイタリア時代の作品を中心に、木彫、ブロンズ、素描を一同に展示いたします。
今なお世界を魅了し続ける豊福知徳の世界をご覧ください。
みぞえ画廊 阿部和宣

とよふく とものり  
1925年 福岡県久留米市に生まれる。
1959年 第2回高村光太郎賞を受賞。
1960年 第30回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本代表に選ばれる。ミラノに移住。
1964年 カーネギー国際美術展(米、ピッツバーグ)でウィリアム・フリュー記念賞を受賞。
第32回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本代表に再び選ばれる。
1970年 「日本万国博美術展」(万国博美術館 大阪府吹田市)に出品。
1978年 「豊福知徳展」(北九州市立美術館)開催(第11回日本芸術大賞)。
1983年 久留米市中央公園に≪石声庭≫完成(第9回吉田五十八賞)。
1990年 第31回毎日芸術賞を受賞。
1993年 紫綬褒章を受賞。
1994年 「豊福知徳展~具象と抽象のはざまで~」(三鷹市美術ギャラリー)開催。
1996年 博多港中央埠頭に引き揚げ記念碑≪那の津往還≫設置(第8回本郷新賞)。
2005年 第13回福岡県文化賞を受賞。
2019年5月18日 逝去。

主な作品所蔵先
ローマ国立近代美術館(イタリア)
ペギー・グッゲンハイム美術館(イタリア ヴェネチア)
カーネギーホール(アメリカ ニューヨーク)
東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館(大阪府)
三鷹市美術ギャラリー、美ヶ原高原美術館(長野県)、福岡県立美術館
福岡市立美術館、北九州市立美術館、久留米市美術館 他
開催場所
みぞえ画廊東京店
〒145-0071 東京都大田区田園調布3-19-16
開催期間
2025/04/19-2025/05/06
時間
10:00~18:00
休廊日
月・火曜日(会期中無休)